PTA会長にとって入学式や卒業式での祝辞は一番の大役です。
はじめて経験する方であれば「緊張してうまく祝辞を述べることができないのではないか?」と心配になりますよね。
私は普段、あまり緊張する方ではないのですが、それでもPTA会長になって初めての祝辞(卒業式)の前は、プレッシャーで食事が喉を通らなかったのを覚えています。
それでもその後、何度か祝辞を経験する中で、緊張しないようにする方法を少しずつ習得することができました。
そこで今回は、私が6年間のPTA会長時代にやっていた【祝辞のときに緊張しないようにする方法】をご紹介したいと思います。
- 祝辞がはじめてのPTA会長の方
- 祝辞を何度経験しても、いつも激しく緊張してしまうPTA会長の方
※あくまでも私が行っていたことなので、必ず緊張しなくなるとは限りません。
緊張と向き合う方法についての記事はこちら▼
■この記事を書いている「かのしあ」は、
自分の子どもが通った小学校で6年間PTA会長を続け、入学式と卒業式の祝辞を11回経験しました(最後の卒業式は、新型コロナウイルスの影響でPTA会長の祝辞はなくなりました)。
▼緊張しないための方法をすぐ知りたい方は読みたいメニューをクリックしてください
なぜ緊張してしまうのか|祝辞の本来の目的を理解すれば緊張もほぐれる?
6年間PTA会長をしていた私が、祝辞で緊張しないようにやっていたことをご紹介する前に、まずは「なぜ緊張してしまうのか」という理由を私なりに考えました。
あくまでも私個人の考えですが、祝辞で緊張してしまう理由は
- PTA会長としての大役をしっかりと果たさなければいけない
- ミスをせずに、うまく話さなければいけない
- PTA会長として恥ずかしい姿は見せられない
このように考えるからだと思います。
もちろん責任感を持って、PTA会長として恥ずかしくない姿を見せることも大事です。
でも「うまく話すこと」が祝辞の目的ではありません。
入学式や卒業式の祝辞の本来の目的は、子どもたちの晴れの舞台を祝福し、お祝いのメッセージを贈ることだと思います。
例えば結婚式の祝辞で、すらすら言葉が出てこなくて決して上手とは言えないスピーチでも、感動的で人の心を動かすときがありますよね。
ですから、うまく立ち回ることではなく、心からの祝福の気持を込めたメッセージを贈ることを大事にして欲しいと思います。
もしかしたら、それを意識するだけで緊張がやわらぐかもしれません。
6年間のPTA会長時代にやっていた緊張しないための方法
それでは、6年間PTA会長をしていた私がやっていた、祝辞のときに緊張しないようにするための方法をご紹介いたします。
ざっくり結論を言うと
事前の準備と心構え
です。
事前の準備
スポーツ選手などのインタビューでよく聞く「準備がすべて」「いい準備」といったフレーズ。
PTA会長の祝辞においても、まさにこれに尽きるといっても過言ではありません。
実際私も初めての祝辞のとき、事前の準備を怠って、さまざまな失敗をしました。
▼元PTA会長の私がおかした祝辞のときの失敗例
ですから、祝辞のときに緊張しないためには、まずはしっかりと準備をすることが重要です。
元PTA会長の私が、6年間の経験の中で行っていた祝辞の事前準備は
自分の言葉で原稿を作る
借り物のフレーズだと自分の頭に残らないので、本番のときスムーズに言葉が出てこない
祝辞を作るとき、関連書籍やネット上の例文を参考にすることがあるかもしれません。
そのとき、普段使い慣れていない言葉や表現は、自分の言葉に修正することをおすすめします。
借り物のフレーズだと自分の頭に残らず、本番のときにスムーズに言葉が出てきません。
原稿を何度も読み返す
丸暗記をする必要はないが、大体の内容を頭に入れておく
本番では、祝辞用紙に書かれた文章を読むので丸暗記をする必要はありませんが、大体の内容は頭に入れておくことをおすすめします。
祝辞用紙は屏風(びょうぶ)のようになっていて、少しずつめくっていきますが、先の方に書いている文章は隠れています。
めくった先に、どのような文章が書かれているかを分かっていないと、読むときにつまづいてしまうことがあります。
大体の内容は頭に入れておくために、何度も原稿を読み返してください。
実際に声に出して読んでみる
違和感のある言い回しや、一文が長すぎて息切れするような箇所がないかどうか確認する
実際に声に出して読んでみることによって、言い回しに違和感がないかどうか、一文が長すぎて息が続かない箇所がないかを確認することができます。
何度か声に出して読んでみて、違和感のある箇所は修正するようにしてください。
自分の子どもの前で読んでみる
自分の子どもの前で読んでみて、伝わりづらいフレーズがないかどうか確認する
これはご自身のお子様が高学年の場合におすすめする方法です。
ご自分の子どもの前で実際に読んでみて、難しいフレーズや意味が通じないような箇所がないかどうか確認してみてください。
せっかくのメッセージが子どもたちに伝わらないということがないようにする方法です。
※ご自身のお子様が卒業生(6年生)で、本番まで祝辞の内容は伏せておきたいという方は、ここは省略してください。
本番用の祝辞用紙でシミュレーションする
本番で使用する祝辞用紙でシミュレーションして、不具合箇所がないか確認する
- 内ポケットから取り出す
- 上包み(祝辞用紙の包み紙)から取り出す
- 祝辞用紙をすべてめくる
このようなシミュレーションをして、不具合がないかどうかを確かめてください。
私は初めての祝辞のとき、用紙がのりでくっついてめくれないという失態をおかしました・・・。
実際の会場で事前練習をする
学校にお願いして、実際の会場で事前練習をして本番の動きを確認する
「名前を呼ばれてから壇上に上がる」→「壇上に上がってから祝辞を読む」→「祝辞を読み終えて席に戻る」という一連の動きをシミュレーションします。
具体的には
- 名前を呼ばれたらその場で立ち上がる
- 椅子の外に出て来賓に一礼
- 向かい側にいる校長先生をはじめとした学校関係者に一礼
- 壇上に上がる
- 壇上の袖の部分で国旗に一礼
- 演台の前に立ち一礼
- 祝辞用紙を出す
- 祝辞を述べる
- 祝辞用紙をたたんで演台の上に置く(←置いてくるか、持って帰ってくるかは学校に確認。)
- 演台の前で一礼
- 壇上の袖で国旗に一礼
- 学校関係者に一礼
- 来賓者に一礼
- 着席
というような当日の動きの練習をします。
以上のような事前の準備をすることにより、当日の緊張を大幅に軽減することができます。
教頭先生や、PTA担当の先生にお願いして事前練習をしてみてください。
式の当日
続いて、祝辞を述べる卒業式や入学式の当日に、緊張しないようにするためにやっていたことをご紹介します。
式に参加する人とちょっとしたコミュニケーションをとる
知ってる人と話をするときに緊張ってしますか?
おそらくそんなことはないですよね。
ですから私は「知ってる人の前で話すだけ」という暗示を自分にかけて、緊張をコントロールしていました。
「知っている人の前で話すだけ」という暗示をかけるためにやっていた方法が、式が始まる前に、参加する保護者や子どもたちとコミュニケーションを取るということです。
事前にコミュニケーションをとっていた人が目に入ると「知ってる人がいる」と思えるので、落ち着いて話すことができます。
コミュニケーションといっても簡単で、式が始まる前のちょっとした会話であったり、入場する時に知っている人(保護者や子どもたちなど)と目を合わせて、軽く会釈したりなどです。
自分の出番が来るまで子どもたちの様子をよく見る
PTA会長の祝辞の前には校長先生の式辞があります。
子どもたちがその挨拶を、どういう態度で聞いているかをよく見てみてください。
おそらく子どもたちは、真剣な態度で聞いているはずです。
自分の祝辞もこんなに真剣に聞いてくれるのかと思えば、意外と緊張もほぐれます。
演台の前に立ったら一旦ゆっくりと子どもたちを見回す
演台の前に立ってすぐに挨拶をはじめてしまうと、息を吸い込まずに水にもぐったときと同じような状態になってしまいます(酸欠のような状態)。
演台の前に立って、子どもたちの様子をゆっくり見回しながら軽く深呼吸をして、心を落ち着けてから話しはじめてください。
祝辞を述べているときもできる限り子どもたちを見る
祝辞を述べながら子どもたちのことを見ると、真剣に話を聞いてくれていて、ときにはうなずいたりもしてくれます(入学式の祝辞だと返事をしてくれたりもします)。
そういう姿をみると、子どもたち一人ひとりに話しかけるような意識を持てるので、緊張がどこかにいってしまいます。
ここで大事なのは事前の準備でもお話したように
祝辞の内容をある程度頭の中に入れておく
ということです。
祝辞の内容が頭に入っていないと、子どもたちの様子を見るために祝辞用紙から目を離したときに、次に話すことが飛んでしまうことがあるので気をつけてください。
最後にもう一度|祝辞の本来の目的について
繰り返しになりますが、祝辞本来の目的は
- 晴れの日をお祝いすること
- お祝いのメッセージを贈ること
- これからの成長過程において大事にして欲しいことをメッセージに込めて伝えること
だと思います。
多少うまくいかなかったとしても、しっかりとお祝いができて、メッセージが伝われば大丈夫です。
うまく立ち回ろうとするのではなく、子どもたちのことを一番に考えることを大事にしてください。
まとめ
PTA会長を6年間やっていた私が、祝辞のときに緊張しないようにする方法は
- 自分の言葉で原稿を作る
- 原稿を何度も読み返す
- 実際に声に出して読んでみる
- 自分の子どもの前で読んでみる
- 本番用の祝辞用紙でシミュレーションする
- 実際の会場で事前練習をする
- 式に参加する人とコミュニケーションをとる
- 自分の出番が来るまで子どもたちの様子をよく見る
- 演台の前に立ったら一旦ゆっくりと子どもたちを見回す
- 祝辞を述べているときもできる限り子どもたちを見る
です。
特に大事なのは、事前の準備と心構えです。
しっかりと事前の準備を行い練習をしておけば、式の当日にあわてふためくことはありません。
ぜひ「いい準備」をして本番にのぞみ、子どもたちに素敵なメッセージを贈ってあげてください。
卒業式と入学式の式辞の文例も紹介しているので、ぜひこちらも読んでください。
「緊張してもうまく話せるようになりたい!」という方にはおすすめの書籍があります。
- 緊張していてもうまく話せる3つの方法
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