PTA会長の仕事の一つに「PTA入会式での挨拶」があります。
「そもそもPTA入会式ってなに?」
「PTA入会式の挨拶ってどんなことを話せばいいの?」
というPTA会長初心者の方のために、子どもが通う小学校でPTA副会長を3年、会長を6年経験した「かのしあ」が、PTAの入会式について解説いたします。
挨拶の例文もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
- 初めてPTA会長に就任してPTA入会式について知りたい方
- PTA入会式でどのような挨拶をすればいいか考えている方
\この記事を書いた人/
かのしあ
女の子と男の子の2児の父。
子どもが通った小学校でPTA副会長を3年、会長を6年務める。その間、さまざまな場面において人前での挨拶を経験。入学式と卒業式で述べた祝辞は合計11回。その経験から、PTAに奮闘している方々の手助けをしたいと思い、小学校のPTAについて書いています。
仕事は普通のサラリーマン。Webマーケティング業務に携わり、集客のためのコンテンツ作成やWeb広告に勤しむ毎日。chatGPTなどのAIツールも絶賛活用中。
PTA入会式とは?
PTA入会式は、新入生の保護者向けに「PTA活動の内容を説明するための場です」です。この式は通常、入学式の後に開催されます。
入会式において、PTA会長の主な役割は「ご自身の小学校でのPTA活動について説明し、その活動への協力を呼びかける」ことです。
余談ではありますが、この「PTA入会式」という名前には若干違和感を感じる方もいるのではないかと思います。
というのも、PTAへの入会は強制ではないので「PTA入会式に参加=自動的にPTAに入会」というイメージを持たれてしまうのではないかと思うからです。
本来は「PTA入会式」という名称ではなく、「PTA活動説明会」などの表現にすると分かりやすく、参加する保護者にも違和感を与えないのではないのかなと思います。
ただ、この記事はあくまでも元PTA会長として、現役のPTA会長を応援するのが目的なので、PTAの要不要論についてはコメントしません。
PTAの入会式挨拶|主に話すことは4つ
PTA会長として、PTA入会式で新入生の保護者に話すことは主に4つあります。
その主な4つをご紹介いたします。
PTA活動の目的
1つ目めは「PTA活動の目的」です。
自分の子どもが「安心して学校に行けること」「学校での生活が楽しく思い出に残るものになること」は、親にとって当然の願いです。
その願いを叶えるための活動がPTA活動です。
ですから、PTA活動は「子どもたちが安心・安全に学校に通えるようにすること」「子どもたちにとってより良い学びの場を与えてあげること」だと思います。
PTA活動が、子どもたちにとって重要なことだということを伝えるようにしてください。
ご自身の小学校のPTA活動を説明
2つ目は「ご自身の小学校でどのようなPTA活動をしているかの具体的な説明」です。
あまり細かく説明してしまうと時間がかかるので、例えば「子どもたちも毎年楽しみにしているお祭りのような行事」など、その学校ならではの特徴的なことを話すのもいいと思います。
PTA活動に対する協力の依頼
3つ目は「PTA活動に対する協力の依頼」です。
どうしても負担感のあるPTA活動なので、強制的に大変な仕事をおしつけるということではなく、無理のない範囲でのお手伝いをお願いするのがいいと思います。
「PTAの入会は任意」という風潮の中、それでも手伝ってくれる方に感謝の気持ちを持つことが大事です。
PTA活動に対する自分自身の思い
最後の4つ目が「PTA活動に対する自分自身の考え・思い」です。
自分自身が「PTA活動についてどのように思っているか」「PTA活動を通じてどういう学校にしたいか」などを盛り込んでみてください。
これは私個人の意見ですが、自分自身の考えを伝えるときに「こんな改革をする!」のようなものではなく、あくまでも謙虚なものがいいのではないかと思います。
最後に繰り返しますが、PTA入会式の挨拶で新入生の保護者に主に伝えたいことは、
- PTA活動の目的
- ご自身の小学校のPTA活動を説明
- PTA活動に対する協力の依頼
- PTA活動に対する自分自身の考え・思い
の4つです。
PTA入会式の挨拶には主にこの4つを入れる挨拶文にしてみてください。
PTA入会式の挨拶文例
それでは最後に、PTA入会式でのPTA会長の挨拶の例文を紹介いたします。
新入生の保護者の皆様、あらためまして本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。申し遅れましたが、私は〇〇小学校でPTA会長をしております、〇〇〇〇と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
お疲れのところ大変申し訳ありませんが、若干のお時間を頂戴して、○○小学校のPTA活動についてお話しさせていただきます。すでにお子様が通っている保護者の方はもうご存知かと思いますが、初めてお子様を入学させるという方も大勢いらっしゃるかと思いますので、一緒にお聞きいただければ幸いです。
それでは説明を始めさせていただきますが、この場では2点のことについてお話しいたします。
まずは一つ目です。〇〇小学校では、一児童につき一役でPTA活動のお手伝いをお願いしております。委員や係についての詳しい活動内容や、実際に活動された方の感想などを、本日お渡ししたPTA活動の手引きに記載しておりますので、そちらを参考にしていただきながら、お引き受けいただける委員もしくは係を、アンケート用紙に記入してご提出いただきますようお願いいたします。
二つ目は腕章と名札の着用です。
これは、この地域の子どもたちが、事件などに巻き込まれることがないようにするための防犯目的で行っており、PTA活動などで学校にいらっしゃる際に着用していただいております。
また、この腕章は、私たち保護者だけではなく地域の方々も着用し、常に子どもたちを見守る活動をしてくださっています。この地域は防犯に対する意識が高いと印象付けることで、事件や事故を抑止し、子どもたちを守っていきたいと思いますので、学校にいらっしゃる時はもちろん、普段の買い物や愛犬の散歩などでも積極的に着用していただけたら大変ありがたいです。
合わせて、来校時には名札の着用もお願いしております。名札は玄関の鍵を開けてもらう際に提示しますので防犯にもつながりますし、保護者同士がお互いの名前を覚えやすくすることによる、親交を深める目的でも活用しております。
以上、二つのポイントとして、一児童につき一役の活動、腕章と名札の着用についての説明をいたしました。
さて、ざっとお話をしてまいりましたが、PTA活動に対しましては、皆様それぞれにお考えもあるでしょうし、ご都合もあるかと思います。一人一役と申し上げても、決して強制できるものではありません。それは重々承知した上でご協力をお願いしております。
一人一役と申しますと、すごく大変そうに感じるかもしれませんが、〇〇小学校のPTA活動は、無理のない範囲でのお手伝いで、参加して楽しかったと思われるような活動です。
今は縁あって会長という立場になっておりますが、私も実際にかかわってみるまでは、PTAのことはほとんど知らず、あまり良いイメージを持っていませんでした。
しかし、実際にかかわってみますと、イメージとは逆に、意外と楽しく有意義な活動だと今は感じています。
何より、自分の子どもの教育や学校について、PTAに関わる前よりずっと関心を持つようになりました。さらに、学校に足を運んだ際には、子どもたちの元気な姿を見ることでパワーをもらっています。
そんな子どもたちを危険から守り、より良い環境の中で成長させるというPTAの本来の目的のために、皆さんのお力を無理のかからない程度で貸していただければ幸いです。ここ数年は、負担を減らすために少しずつではありますが、活動内容を見直し、削減を図っております。
皆さんが気持ち良く、充実感に満ちた活動になるよう心がけておりますので、どうぞご協力の程よろしくお願いいたします。
以上、簡単ではありますが、〇〇小学校でのPTA活動についての説明を終わらせていただきます。今後の皆様のお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。
まとめ
PTA活動はたくさんの方の協力がないと成り立ちません。
PTA入会式で「PTA活動の重要性」や「ご自身の思い」を伝えて、たくさんの方が協力してくれるPTA活動にしてください。
▼挨拶などの文例については他の記事でも紹介しているのでぜひ読んでください。